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例)りんご^100 みかん
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例)
口(漢字の「くち」)→ロ(カタカナの「ろ」)と認識
二(漢字の「に」) →ニ(カタカナの「に」)との認識
そのため検索キーワードを含んでいるはずの文書が検索結果として反映されなかったり、検索ワードとは異なる文字を含む収支報告書のデータが検索結果として表示されることもあります。
漢字や仮名の誤変換があった、あるいは発見したという場合は、お問い合わせ窓口までお知らせいただければ幸いです。
当センターでは、今後とも検索精度の向上に努めてまいります。
いまだに5つの県選管が収支報告書をネット公表せず
はじめに
いまだに政治資金収支報告書をインターネット公表しない県選挙管理委員会が、新潟、石川、兵庫、広島、福岡の5県あることが、調査の結果、わかりました。
1.インターネット公表は今では当たり前
政治資金規正法によると、政党や政治団体は1年間の政治資金の収入と支出(収支)について翌年に報告書(収支報告書)を作成し、総務大臣または都道府県選挙管理委員会(選管)に提出することが義務づけられています。
総務省は、提出を受けた収支報告書の要旨だけではなく、提出された個々の収支報告書そのものをPDFファイルにして一つ一つ以下でインターネット公表(ネット公表)しています。
https://www.soumu.go.jp/senkyo/seiji_s/seijishikin/
総務省は17年前から都道府県に対し、提出された収支報告書のネット公表を積極的に検討するよう通知しているそうです。それゆえ、ほとんどの都道府県選管がネット公表しています。
例えば、東京都選管は以下で公表し、
https://www.senkyo.metro.tokyo.lg.jp/organization/shuushihoukoku-syokan_this_is_branch/
大阪府選管は以下で公表しています。
https://www.pref.osaka.lg.jp/senkan/syuushikouhyou/
ネット公表は毎年11月末日までに行われます。
2 ネット公表していないのは6県選管から5県選管へ
ちょうど1年前(2020年11月末)は、ネット公表している都道府県選管は、やっと始めた山口県選管を含め41選管でした。一方、要旨の公表だけして、ネット公表していないのは、新潟、石川、福井、兵庫、広島、福岡の6つの県選管でした。
このことは「政治資金収支報告書 6県がネット公開に対応せず」NHK政治マガジン(2020年11月29日)が紹介していました(http://www.nhk.or.jp/politics/articles/lastweek/49181.html)。
今日(2021年11月30日)までに昨2020年分の収支報告書がネット公表されますので、以上の6つの県選管は方針を変更してネット公表するのか電話して確認したところ、福井県選管がネット公表するとの回答でした。
しかし、それ以外の新潟、石川、兵庫、広島、福岡の5つの県選管は、これまで通りネット公表しないと回答しました。
3 ネット公表されないと国民の監視は容易ではない
総務省が収支報告書のネット公表を積極的に求めているにもかかわらず、いまだにネット公表しない県選管の中には、ネット公表が法律で義務づけられていないことを口実にしているところや、要旨の公表で十分であると答えるところもあります。ネット公表に人員と手間がかかると説明するところもありました。
しかし、そもそも政治資金規正法は、議会制民主政治の下では政党や政治団体の機能が重要であるので、政治団体の政治活動が「国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため」政治資金の収支の公開を行い、「政治活動の公明と公正を確保」し、「民主政治の健全な発達に寄与することを目的」としています(第1条)。
ネット公表されなければ、収支報告書を見たいと思っても、選管に出向かないと、すぐに見ることはできません。わざわざ県選管に収支報告書の開示請求をしなければなりませんし、その手数料なども支払わなければなりません。開示を受けるまでに一定の日数がかかります。手間と時間も要するのです。
これでは、国民の多くが収支報告書をチェックすることを断念していまい、「国民の不断の監視と批判の下に」という法律の目的は絵に描いた餅になってしまいます。
だからこそ、総務省も、各選管に収支報告書のネット公表を求めているのです。ネット公表されれば、要旨だけではわからない収支の詳細がわかります。一つの政治団体の収支を調査すると、そこから政治資金が別の政治団体に流れているころがわかり、その別の政治団体の収支報告書もすぐに調査できます。
いまだにネット公表していない5つの県選管があることは、それらの県内だけの問題にとどまりません。例えば政党の本部から政党の支部に交付金が出されていた場合、その支部の収支報告書がネット公表していなければ、その本部の収支報告書のチェックが完了しないのです。したがって、ネット公表していない県選管があると、国民がこのような調査による監視が容易に行えない状態が続いていることになるのです。
4.デジタル化を急げ!
公益財団法人政治資金センターは、今年9月、収支報告書のデジタル化の義務づけを求めて各政党代表、総理、総務大臣及びデジタル庁長官に対し要請書を送付しました(https://www.openpolitics.or.jp/news/428/)。
その際、各政党には、この点につき、アンケートを実施し、翌10月には、ほとんどの政党から「早急に実施すべきである」との回答を受け取り、各回答を公表しました(https://www.openpolitics.or.jp/news/436/)。
総務省が17年前から収支報告書のネット公表を求めているにもかかわらず、いまだにネット公表しない県選管が5つもあり、国民が監視を容易にすることできない状態が続いています。このままでは、すべての都道府県選管でネット公表される日は来ないのではないかとさえ危惧されます。
政府と各政党は、収支報告書のデジタル化の義務づける法律改正を急ぐべきです。ネット公表の人員と手間は大幅に削減でき、ネット公表しない口実はなくなります。そうして初めてすべての都道府県選管で収支報告書はネット公表されることでしょう。
以上。